2023年8月27日(聖霊降臨節第14主日) 説教要約
説教題「気にする、気にしない」
聖書:ローマの信徒への手紙 第14章1〜9節
どの組織もそうでありますが、志を同じくしていたとしても、意見や考え方、生き方の違いが出てきます。その違いによって、1つの集まりの中で、対立や分裂、歪み合いなどのトラブルが起こってしまいます。これは神への信仰を共に養う場である教会内でも現れる出来事であります。
本日の聖書箇所では、ローマにあるキリスト者の教会における「いさかい」が取り上げられています。そのいさかいは①食べ物に関して(何を食べてもよいと信じている人と野菜だけを食べている人のいさかい)、②安息日や祝日の捉え方に関して(ある日を他の日よりも尊ぶ人と全ての日を同じように考える人のいさかい)です。パウロは両者について、「特定の日を重んじる人は主のために重んじる。食べる人は主のために食べる。神に感謝しているからです。また、食べない人も、主のために食べない。そして、神に感謝しているのです」(14:8)と伝えます。両者の目的や動機はどちらも「主のために」なのです。
「生きるにしても、死ぬにしても、わたしたちは主のもの」という言葉があるように、私たち人間はどのような在り方をしていても、その命が取り去られる時まで、主によって集められ、主によって生かされている存在なのです。イエス・キリストの名の下に1つに集まり、教会を形成しています。違いを気にしつつ、気にせず、お互いの目的や動機を確認しながら、私にも隣人にも差し伸べられている主の招きに応える生き方をしたいと願うのです。
担当教師 吉居 美緒