5月15日(復活節第5主日) 説教要約
説教題「絆を結ぶ中で」
聖書:ヨハネによる福音書 第15章1〜11節
今日の聖句は「ブドウ園の譬え」話です。イエスは、3者の関係を明らかにします。ブドウ園を管理する農夫は、父なる神。農夫に丁寧に管理されるブドウの木は、イエス・キリスト。そしてその枝は私たち、イエスにつながろうとする者であります。この3者のつながりにおいて、イエスはブドウの木にしっかりとつながり、よい実を結べと説きます。信仰という視点から考えると「しっかりとつながり続ける」こと、そうすると「豊かな恵み」を受けるものとなると理解できます。
ただ、ブドウ園の物語は、農夫である父なる神は、ブドウ農園の持ち主であるし、さらに農夫であるとすると、ブドウの木、その枝という3者の関係は変わってきます。信仰的な世界で語られる譬えと言うよりは、神の創造する世界、そんな関係でも考えることができます。そこで問題となるのが「豊かな実」であります。
ここで考えなければならないこと、農夫〜ブドウの木〜その枝〜ブドウの実という関係にあって、「委託」と言う関係であり、神は御子イエスに何を委ね、託しされたのか。その結果、豊かな実をつけるブドウ園があります。神はブドウの木を植え、豊かな実のなるブドウ園を創られたのです。
神はイスラエルを選び、神の宝、聖なる民にしようとされました。しかし、イスラエルは神の宝、民となることが難しく、そのために神の意志を表すために御子イエスをこの世に送り、イエスに委ねたのです。そしてイエスは、枝である「求める者」に向かって「互いに愛し合いなさい」と勧め、さらに教会にその実現を委ねられたのです。しかもイエスは「神の霊」をもって彼らを支えるであります。
主任担当教師 井上 勇一