2026年7月19日(聖霊降臨節第9主日) 説教要約
説教題「神の知恵と私たちの心」
聖書:ヤコブの手紙 第3章第13節〜第4章第10節
『六にんの男たちーなぜ戦争をするのか?』(デイビッド・マッキー作)という絵本があります。話のあらすじは次の通りです。
六人の男たちは、平和に働いて暮らせる土地を求めて歩き続け、ようやく見つけた土地で一生懸命に働きます。働くほど豊かになっていきますが、次は「せっかく蓄えたものを盗まれるのではないか」と心配になります。そこで、自分たちの財産を守るために兵隊を雇います。しかし、泥棒は来ません。次は、兵隊が戦い方を忘れるのではないかと心配になり、近くの農場を攻めることを思いつきます。それをきっかけに、もっと土地が欲しい、強くなりたい、金持ちになりたいという思いが生まれ、戦いはどんどん大きくなっていくのです。そして次は、近くの農場を占領した際に川の向こう側に逃げていった男たちとの戦いの気配。お互いに川の両側で見張り合いっていたある日、川に一匹のカモが飛んできました。そのカモに向かってお互いに矢を放ちます。お互いに自分たちが狙われたのだと思い、両者とも武装した軍隊を繰り出し、大きな戦いが始まってしまいます。戦いが何日も続き、それが終わったときには、川の両側に六人の男たちがいるだけだったのです。そして、六人の男たちはそれぞれ反対方向に立ち去り、平和に働いて暮らすことができる土地を求めて、歩き始めました。
「ねたみ」(ゼーロス)は、「寛大な競争心」「熱心」「情熱」「愛情」というポジティブな意味を持つ一方で、「嫉妬」「妬み」「憤り」「怒り」というネガティブな意味をも持っています。一生懸命に働くことや、何かに熱心になること自体は悪いことではありません。しかし、その熱心さが「自分が認められたい」「自分を守りたい」という思いに変わると、妬みになってしまうのです。「利己心」(エリテイア)は、「日雇い労働者」「雇われて働く」「党派に仕える」という言葉に語源があり、自分の利益や自分の属する集団のために働くことを意味しています。特にこの箇所では「対立を引き起こす性質」という意味合いで使われています。
担任教師 吉居 美緒
