10月16日(聖霊降臨節第20主日) 創立記念手記

「創立76年を迎えて」

1946年10月17日、洛南教会は教会設立(第2種教会)が日本基督教団によって認可されました。当時牧師をしていた田村喜代治にすれば、戦中、戦後と厳しい時代の最中にあって、慌ただしく通り過ぎた創立記念の時であったと想像できます。1948年9月に旧教会堂が建ち、保育園を開設します。保育園をする、教会学校をする、そこには溢れるようにして子供たちがおり、その居場所づくりとして会堂、園舎が建てられていきました。保育園は47定員で認可され、その翌年に90人となります。教会学校にも100人以上の子供たちが集まっていました。地域における精神的な生活の居場所を求める地域社会の様子を伺い知ることができます。

その後、月原、大橋、尾崎、高杉、新井らと引き継がれて礼拝が守られて76年の歳月が経過しましたが、洛南教会にはその前史がありまして、志村卯三郎が1931年4月に西九条の東寺道にて「路傍伝道」を開始し、その後、すぐに家庭集会に成長し、種々な経験の中で、向日町教会洛南伝道所として5年余りを経ます。戦中、戦後の激動の中、教会には躍動感、希望に満たされ、成長する地盤が造られていきました。

洛南教会にあって、その教会の特徴は何かと言えば、「信徒によって形成された教会」と言えます。それが顕著に見られるのは、高杉の時代であります。役員会、女性会、青年会、教会学校とそれぞれに委員会をもって機能的に運営され、しかも自主的に活発に活動してます。この組織が機能する中で、牧師らは、礼拝を守り、組織を円滑にする働きをし、対外的な活動をします。ただ、その礎が前代によって作られるのであります。

教会は「つないでいく」ことが大切であります。

主任担当教師 井上 勇一